相続は必ず誰にでも起こり、いつ起こるかは予測できないためいきなり直面してしまいます。祖父母ご両親が存命中に話し合うことは心情的にやりにくいこともあり準備ができないことが多いです。法改正もあり、相続税で困らないようにしましょう。
①相続の基本を知る
相続人が何人いるかを確認します。亡くなった人(被相続人)の財産を相続できる法定相続人は配偶者と直系相続人です。子供がいる場合は第一順位の子供を直系卑属といいここまでの関係で第二順位の祖父母や第三順位の兄弟姉妹へは行きません。被相続人との関係でその他に相続財産が分けられることも可能です。相続には相続税法と民法があるため分かりにくい部分がありますので必ず相談しましょう。
②贈与制度を知る
相続は被相続人は死亡することで始まりますが、その前に贈与で相続税に備える方法があります。贈与は口頭でも書面でも贈る側と貰う側の承諾による諾成契約です。毎年110万円まで渡して行く暦年贈与とまとまった額を贈与しやすくする相続時精算課税制度があります。相続時精算課税制度を利用すると暦年贈与に戻れないことは注意が必要です。また、相続時精算課税制度は相続時まで税金を先送りする制度であり、贈与税から相続税へ納税を円滑にできる制度なので非課税制度ではない事に注意しなければいけません。
③相続不動産を知る
相続の対象になる不動産を調べておきます。相続が起きてからとっくに亡くなっている先代のままの名義の場合があります。そうなると法定相続人の全部を探して遺産分割協議書を作成したり、名義変更など相続登記が出てくることがあります。法改正でペナルティも出て来ますので注意が必要です。
御夫婦の場合は、婚姻期間が20年以上あれば配偶者控除で基礎控除と別枠で2,000万円までの居住用財産またはその購入資金を贈与できます。