住宅ローンは最長50年という長い返済をするものです。トータルの金利が膨大になる可能性もあり、手数料などローン額以外にかかるものが出てきます。返済の方法は様々なタイプがあり自分に合った方法を選ぶ必要があります。しかし、判断は難しいので事前に整理しておくことをお勧めします。
①固定金利タイプを知る
金利上昇がジワジワと始まっているので固定金利か変動金利かを考えます。金利上昇局面では固定金利を選択すると言われますが、全期間固定型の代表はフラット35です。総額の計算ができるのはこのタイプしかありません。5年固定、10年固定など固定期間選択型は変動金利の仲間です。返済の長さ、金額は子供の年齢やライフプランに合わせて考える必要があります。
②担保設定を知る
住宅ローンは金融機関への借金なので抵当権が設定される有担保と、担保が要らない無担保タイプがあります。当然長くて金額の大きい住宅ローンタイプは有担保です。無担保型は信販系の会社が貸付を行なっている事が多く、期間が短いことや金額が少ない事が特徴です。金利は無担保の方が高い場合が多いです。
③保証人を知る
住宅ローンを借りるときは保証人が必要な場合があります。夫婦で負担を互いに持つ場合は連帯債務と言って連帯保証人として同じ責任を負います。単独で借りる場合は配偶者が保証人になる場合がありますが、この保証人は連帯債務ではないのでいきなり保証人に返済を迫られるものではありません。親の土地に建てる場合は、土地の名義人に物上保証人になってもらう必要があります。
④借入可能額を知る
住宅ローンの計算方法には返済負担率の計算から割り出しますが、簡単に判断するネット上でのローンシミュレーションを利用することもできます。しかしそれだけでは審査ができるかはわかりません。既存ローンと住宅ローン予定返済額を分子として、収入を分母として割合計算をします。目安としてできれば25%前後ならば安全です。
⑤既存ローンを知る
現在返済しているものがあれば、返済予定表が送られて来ているはずです。もしくはネット上で借入状況をダウンロードして準備してください。車や買い物、スマホなどの機器、カードなど分割して支払っているものはできる限り用意しましょう。
⑥既存ローンの性質を知る
既存ローンの中には住宅ローンに不利な種類のものがあります。まずはキャッシングです。すぐに返していても何度も借りていると審査に響いて来ます。次にリボ払いです。なかなか終わらないタイプのローンなので、住宅ローンを借りる場合はリボ払いはやめましょう。目的がハッキリしている車ローンや学業のための学生ローンは不利ではないので返済予定表を取り寄せておきます。
⑦誰と連帯債務できるかを知る
婚姻関係の夫婦、或いは婚約関係でも出来る場合があります。親子、義理の親子の組み合わせも可能です。兄弟姉妹は難しく連帯では組めません。
⑧収入を知る
住宅ローン審査は収入がなければ組む事ができません。収入としてカウントできるものは源泉徴収票にある給与。パート収入。100万を超えてくると有利です。主債務者になれない場合があります。年金収入。案外年金は固い収入です。事業主の確定申告での収入。減価償却分をカウントしてくれる金融機関もあります。産休、育休がある場合は、産休前前年収入の源泉徴収票を用意してください。
⑨勤続年数を知る
退職予定、再雇用予定、転職したてや法人成りなど審査に響きますのでその時期や条件が分かるものを用意します。
⑩諸費用を知る
土地購入費、建設費以外にいくらくらい必要かが大きく関係します。ローンの借り入れ手数料や不動産屋に支払う仲介手数料、手付金、登記費用、火災保険関係、引越し費用、税金などなど細かく見ていくと額をギリギリにしておくと足りなくなる可能性があります。建築に関わる費用の大体10%を概算として計算します。これを自己資金で用意するか、借り入れて用意するかはしっかりと資金計画しましょう。